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東大ブランドを汚しかねない【東大読書】

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東大ブランドを汚しかねない【東大読書】

私、時間ありませんから

「時間が無限にあったらいいのにな」
『火の鳥』を読む前まで、そんなことを考えていました。
そして、アドラーを読んで、今をせいいっぱい生きるしかないと知りました。

この本を聴いてひさびさに、
「時間が無限にあると思うひとはこんなことを考えるのかな」、そう思いました。

数多ある読書本のなかでは、かなり下かも……

読書が好き、というか仕事関係で必要性にかられて読むことも多いので、読書本は数十冊は読んでいると思います。

納得したり、共感したり、試したりしてきましたが、何かしら自分の思考に影響をあたえられました。しかしこの本には、ほとんどそういうところがなかった。この方法を再現するのは厳しい。紹介している方法はいたって「正統派」です。

自分なり疑問をもって(仮説読み・取材読み)
情報をまとめ(整理読み)
いくつかの情報を比較しながら(検証読み・議論読み)をする。

 

むしろ、本に書かれている情報を役立てるうえで、これ以外の方法を私は知りません。

ただ、あらためて
「複数の本に共通点を発見したときは楽しい」という感情が
他の人にもあることを知れてよかったというくらい。

でもそれだって、『ウォーリーを探せ』の例えは違うと思うけれども……。
共通点は抽象化してこそ見いだされるものであって、
どこにいても変わらないウォーリーを探すのとは違うかなって……。

おおざっぱにいうと、

俺があみだした読書方法(というか勉強法)を回りに聞いてみたら、頭のいい人(東大生)と一緒だったから紹介してやるぜ。

という内容ですが、自分が高みに行けた方法の紹介で終わってしまっている。読書術とは、読書という行動から得られる情報の抽出方法や思考の展開方法に肝があるはず。方法論で終わってしまっては、読書に対する、ほかの東大生の努力を軽んじているんじゃないかとすら思えてしまいます。

 

東大生バンザイなんでしょうけれど……

東大生に対する劣等感と、東大生以外への優越感が見え隠れ。
タイトルに「東大」とあるけれど、ほんとに取材先が東大生50人と思わなかった。
アメリカに行った谷沢を見た安西先生の気分です。

 

 

こち亀にもありますが、
「低いところから高いところに行った人がえらい」んじゃなんくて、
「ずっと高いところにいるために努力した人がえらい」んだと思います。

私は努力は得意ではありませんし、きれば、できるかぎり楽したいと思っています。でもできれば努力できる人になりたい。日本のトップである東大には、そういった人たちがいて、研鑽を積んでいるのだと思わせてほしい。しかしこれでは、著者が大好きな東大の評価を下げてしまいかねません。

著者自身も東大以外の世界を見てみたほうがいいのでは……と、心配になります。曲解かもしれませんが。東大以外にもたくさん努力している人はいますよ。日本はなぜか卑下する文化があって、地道な努力は馬鹿にされがちです。だから、この本も方法論で止めたのかもしれませんが。

ちょっとニガテな声だった

この本は「audiobook」と「Audible」で聴けます。私は「audiobook」で聴きました。

ナレーターの声というは雰囲気がちょっとニガテだったことも、そういった私の曲解に拍車をかけたんじゃないかと思います。空気が抜ける感じが、肌に合わない。

この著者はもちろん知らないでしょうが、その昔、BOØWYが流行ったころ、皆、氷室京介の歌い方をマネしたものです。氷室は、とにかくすべてがかっこいい。しかし、マネをしてみな気づくのです。独特のアクセントや歌いだし、それはマネできるものでなないと。マネをすると、ほぼ100%の人がすこぶるかっこ悪くなってしまう。

このナレーターの方にも、同じような誰かのマネのような雰囲気を感じてしまいました。文字であらわすのは難しいけれど……。語尾に変な音が入ったりするのがゾワゾワしてしまいます。「なのですゅ」、みたいな。この作品の内容に引きずられて悪印象を持ってしまったのかもしれません。

 

最終評価と概要

この本の朗読評価

二度と聞かない……

この朗読を聞くことができるサービス

・audiobook
・Audible

ナレーター(audiobook)

市村徹

作者(Amazonから)

西岡 壱誠(ニシオカ イッセイ)
東京大学3年生
東京大学3年生。歴代東大合格者ゼロの無名校のビリ(元偏差値35)だったが、東大受験を決意。あえなく2浪が決まった崖っぷちの状況で「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」を実践した結果、みるみる成績が向上し、東大模試全国第4位を獲得。東大にも無事に合格した。
現在は家庭教師として教え子に 「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」 をレクチャーする傍ら、 1973年創刊の学内書評誌「ひろば」の編集長も務める。また、人気漫画『ドラゴン桜2』(講談社)に情報提供を行なう「ドラゴン桜2 東大生チーム『東龍門』」のプロジェクトリーダーを務め、受験や学習全般に関してさまざまな調査・情報提供を行っている。
著書に『現役東大生が教える「ゲーム式」暗記術』『読むだけで点数が上がる!東大生が教えるずるいテスト術』(ともにダイヤモンド社)、『現役東大生が教える 東大のへんな問題 解き方のコツ』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

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